PONYの缶詰

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『クイズ・ショウ』(1994)-252











ジョン・タトゥーロ (ステンペル)
マーティン・スコセッシ(製薬会社社長)










映画は1958年(昭和33年)から始まる。実はこの年に自分も生まれたのでTVがどれだけ娯楽の
中心だったかよく知っています。まさに朝から晩までテレビにかじりついていた。子供の僕だけでなく大人にとってもテレビは最大の娯楽だった

クイズ番組の難問を次々にクリアし賞金を獲得する素人回答者はスターだったはず

しかし「スター」とは作られるもの。もし毎回挑戦者が入れ替わり誰も最後まで行けない番組なら
つまらないだろう。驚異のスーパー解答者が勝ちぬくから僕らはTVに釘付けになるのです

果たしてそこに「八百長」などと言う考えは夢にも思わず一喜一憂してたものだ。


人気クイズ番組で一躍スターになる男がレイフ・ファインズ。大学教授で家系もインテリ揃い
良心の呵責はあったがついヤラセ解答者としてTVに出てしまう。

もちろん悪いのは視聴率命のTB局だが、そこへディックと言う調査官がヤラセ疑惑にメスを入れる。

ありがちなTV局内幕暴露ものですが、内容は実に深く進行もスムーズでどんどん引き込まれます
見てますとそこへ あれ!スコ爺が!そう普通にマーティン・スコセッシ監督が出演してたり
あれ!『レインマン』の監督やん!バリー・レヴィンソン監督がTV番組の司会なんてやってたり
します。

数字が良ければスポンサーは喜び、品物は売れ、視聴者は熱狂し、出演者も潤い、悪いことなど何もないじゃないかと言うのがTV局の言い分だ。

確かに何も知らずにTVの前で、全問正解する「はらたいら」に喜んでた僕がいたのです。


そして今でも娯楽番組はヤラセで出来ている・・・それでもいいのかもしれない
エンドロールで流れるこの事件の当事者のその後を見ればTVなんてそんなものと思えるのです。

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