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『天井桟敷の人々』(1945)-541









アルレッティ(ガランス)
マリア・カザレス(ナタリー)
 






1840年代パリのタンプル大通り。パントマイム役者バティスト(バロー)は、裸に近い踊りで人気のガランス(アルレッティ)に恋をする。犯罪詩人ラスネールや俳優ルメートルも彼女に夢中だ。一方、バティストの属する一座の座長の娘ナタリーはバティストを愛していた。ラスネールと悶着のあったガランスもその一座に加わるが、彼女の前には新たな崇拝者モントレー伯が現れる……、とここまでが第一部。第二部は、5年後のバティストはナタリーと、ガランスは伯爵と結婚。前者には一子もあった。が、ガランスを忘れられぬバティストはルメートルの手引きで彼女と再会。一方、劇場で伯爵の侮辱を受けたラスネールはトルコ風呂で彼を襲撃し殺す。一夜を明かしたバティストとガランスの前には子連れのナタリーの姿が……。

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必死で阪神を応援するファン。それが『天井桟敷の人々』だ

ついに見たこの映画 見る前には敷居が高そうでどうかなぁ~と思っていました

ところが、見やすくわかりやすい内容で♪でしたね~

長い映画ですが前篇の「犯罪大通り」後編の5年後を描く「白い男」うまく分けてくれてるので195分の
長さも苦になりません。

主人公は白い男バチストとお互い恋に落ちる女ガランス、そこへ3人の男ともう一人の女ナタリー
が絡むロマンス悲恋ものですかね

見どころはまず、知的でお洒落なセリフの数々、「恋なんて簡単よ」を中心に「愛し合うものにはパリも狭い」「壊れたオルゴールのよう…曲は同じなのに耳に入る音色が変わった…」などなどアメリカ映画で見られる単にキザなセリフとは格が違うものばかり

何度も巻き戻して確認したくなるセリフやシーンがいっぱいです。

バチストは映画だとサイレント役者であり、フレデリックはトーキー役者
珠玉の言葉の洪水で愛や人生を‘言葉’にする中でバチストの見せる無言劇は人間心理の複雑さを
見事に表情だけで訴えます。有言と無言の対比がみごとです。

ストーリー展開は結局、不倫の果ての悲しい終わり方をします。いかにもフランス映画らしい結末

いや~この映画は時の流れに色褪せない出来栄えでしょう。
ツタヤ発掘良品などとは格の違い見せつけられた逸品であります 



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