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『嘆きの天使』(1930)-587












マレーネ・ディートリッヒ(ローラ・ローラ)






★これマイ愛読書だす






日本ではハリウッドに渡って作られた次作『モロッコ』が先に公開されています。

スタンバーグとディートリッヒの快進撃はここから始まる。しかしその後1933年にヒトラーが政権を
取り祖国ドイツを離れアメリカ国籍を取得した彼女は終戦後も「裏切り者」として辛い立場を味わいます

歌手としても成功しまして
日本では1970年万博公演最終に登場し当時としては破格の入場料1万円ながら満席、その人気は健在でありました。

主演男優は、ドイツNO1俳優エミール・ヤニングス。1928年から始まったアカデミー賞
第一回主演男優賞がアメリカ人でなくドイツ人のヤニングスだったことからも偉大さがうかがえる。

中年になるまで恋もせず真面目に教師として働いてきたラート教授だったが
キャバレー‘嘆きの天使’の歌手ローラに入れ込んでしまいまして学校はクビ
必死に通いつめて結婚する。しかし所詮お堅い公務員育ちと水商売の女は生き方が違う
舞台に立たされピエロを演じる彼 プライドはズタズタに引き裂かれ半狂乱になる

そして母校の教壇に座りひとり寂しく命を引き取る。

教師や警官、医者など普段固い仕事で抑えつけられてる人ほど「女」で人生を狂わすケースが多い
キャバクラやソープ通いの会社員の中にも本気で入れ込む人もいるだろう

『嘆きの天使』 嘆きとは一時の感情から女におぼれ破滅したラート教授であり、天使はローラだ
嘆きと天使 そうとらえるべきかもしれません。ローラ自身が嘆きではない
それは原題『ブルー・エンゼル』からもみてとれます。

本格的トーキーの幕開けだけでなく十分内容もともなった傑作であります。




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