僕の暮らす町の駅前に「新天地」と言う名の場所がある。しかしそこはお世辞にも
新天地と名乗れる場所では今はない。
夢のカリフォルニアを聞いて僕も憧れを抱いてた新天地
1939年、だがそこは、夢も希望も打ち砕くだけの荒れた天地だった。
オンボロトラックは、家財一式と一家12人を乗せ未舗装の国道ルート66を
西へ西へと夢のカリフォルニアをめざす。 そこに夢などないと気づいていても
進む以外に道はもうない。
彼らはアメリカンドリームを夢見て故郷オクラホマを出たのではない。
アメリカンドリームを夢見る奴らに追い出されただけだ。
ただただ食べるため生きるために目指したカリフォルニア。
ラストシーンで母親が見つめる埃まみれのルート66に希望はかすむ。
母親役のジェーン・ダウエルありきの名作であります。