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『ゾラの生涯』第十回 1937年アカデミー作品賞-464

フランスの文豪エミール・ゾラの伝記を基に、ハインツ・ヘラルド、ゲザ・ハーゼックらが書き下ろしたストーリー/公開年度 : 1937年 /制作国 : アメリカ /アカデミー賞 作品賞 助演男優賞 脚色賞


エミール・ゾラ肖像画/マネ作


若き日のエミール・ゾラは、パリの屋根裏の破れ部屋でポール・セザンヌと同居し、真実追求の激しい情熱を著作に打ち込んだ。真を書いたゆえにようやく得た出版社での職も失ったが、ある日警官に追われていた巷の女ナナを救い、彼女の身の上話を小説に書いて大好評を得、続いて書いたルーゴン・マッカール$書十数巻はゾラを一流作家とし、やがて富と地位を得て文豪の名声を博した。そのころ全世界を騒がせていたドレフュス事件が起こった。軍の機密を某国にもらしている参謀部将校が、何者であるか突き止め得なかった軍首脳部は、ユダヤ人であるが故にドレフュス大尉を犯人と断じ、反逆罪に問い悪魔島へ終身刑の囚人として送った。夫の無罪を信じるドレフュス夫人は、ゾラを訪れて世論に訴えて夫を救ってくれと頼み、書類を渡した。ゾラは有名な「余は訴う」と題する一文を草してドレフュス事件の再審を天下に訴えたのだった…。


♠この映画を2倍楽しむにはあらかじめ【文豪エミール・ゾラ】と【ドレフュス事件】について

軽く予習しておくといいでしょう。もちろん見た後で調べても結構です
アルフレッド・ドレフュス

【ドレフュス事件】
概略:1894年にフランスで起きた、当時フランス陸軍参謀本部勤務の大尉であったユダヤ人のアルフレッド・ドレフュスに対する冤罪事件である。


映画の友




前半は売れない物書きのゾラが娼婦ナナとの出会いから出版した『ナナ』をきっかけに

次々とHIT作を生み出して富と名声を手に入れる。


すべてを手に入れたゾラに苦労を共にしてきた友人が言う


「芸術家は貧しいほうがいい」

「富と名声で太ったお腹で自分の足元が見えなくなっている」


そう言って彼の元を去っていくシーン


ゾラ自身もそのことは転機だったのだろうか


自分の身の危険を承知でドレフュス事件の無罪へ向けて軍部とフランス政府、大衆を敵に

戦い正義は報われ映画は終わる


実に素晴らしい内容でありしかもわかりやすくて深く訴えかける映像とセリフに感動します


作品賞にふさわしい秀作でした。

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