ニューヨークの夜を走るひとりのタクシードライバーを主人公に、現代都市に潜む狂気と混乱を描き出した傑作。ベトナム帰りの青年トラヴィス・ビックルは夜の街をタクシーで流しながら、世界の不浄さに苛立ちを感じていた。大統領候補の選挙事務所に勤めるベッツィと親しくなるトラヴィスだったが、彼女をポルノ映画館に誘ったことで絶交されてしまう。やがて、闇ルートから銃を手に入れたトラヴィスは自己鍛錬を始めるが、そんな彼の胸中にひとつの計画が沸き上がる……。P・シュレイダーの脚本をM・スコセッシが監督し、独特の雰囲気を持った“現代劇”を造り上げた。トラヴィスのキャラクターはあまりにも強烈で、70年代半ばから映画ファンとなった男たちにとってデ・ニーロは松田優作と並ぶヒーローになった。これが遺作となったB・ハーマンのスコアも驚異的で、特にトム・スコットのアルト・サックスが冴え渡るメイン・タイトルはあまりにも秀逸。カンヌ映画祭グランプリ受賞。
ミラー、フェンダー、ヘッドライト、クォーター 夜のNYには不気味に溶け込みます。
デニーロはベトナム帰りのタクシードライバーだ
真面目に仕事をこなしている。
ある日大統領候補の選挙事務所にいるシビル・シェパードに恋をする
しかしデートに選んだ映画はポルノ 彼女は去っていく
いくらもうアタックしても戻らない 彼女もまた都会のゴミみたいな組織の一部に過ぎない
暗欝とした日々、雨が歩道を叩いてゴミのような都会のクズたちを洗い流してくれと願う
このままではダメだ人生腐ってしまう
デニーロは密売屋から数丁の銃を買う 身体を鍛えて目的は大統領候補の暗殺
しかし間一髪SPに見つかり未遂に終わる
裏町のあぶない通りでポン引きの若者にでくわす 女を買うが見ればまだあどけない
12歳の少女(ジョディ・フォスター)だった。彼女をこの町から救おう
モヒカンに頭を借り再び売春一味の元へ 凄惨な銃撃戦で殺しまくるデニーロ
彼も撃たれるが一命を取り留める。
抜け出せない都会の掃き溜めでまたタクシーを走らせるのだった
夜のNY,濡れた車道に映るネオン、雨をはじくワイパーがアルト・サックスに似合う
都会暮らしの独身男性必見の映画 これ見て泥のように眠ろう