PONYの缶詰

野鳥撮影・風景写真・鉄道写真

MENU

『チャイナ・シンドローム』(1979)-516




70年代ニューシネマの鼓動を感じる103本 見たのか俺シリーズ








ジャック・レモン (ジャック・ゴデル)




スリーマイル島原子力発電所事故(映画公開12日後の事故)







と思うかもしれません。

チャイナシンドローム (中国症候群) とは、もし、アメリカの原発で事故が起こったら、核の暴走に伴う超高熱が原子炉を溶かし、地中を溶かし、地球の内部を貫き、そしてついにはアメリカの裏側の中国へ到達するだろう、という冗談から産まれた言葉である。

なにやら恐ろしいですね~原発事故で溶けた核物質が地中に浸み込んで地球の反対側の国
チャイナを侵食する  70年代パニック映画の匂いが漂うタイトルです。

ほんわかした町のニュース番組を担当する女性キャスター キンバリーとフリーのカメラマン
リチャードが取材に行った原発で事故を目撃する。ことの重大さを一番認識しているのは
現場の技師(ジャック・レモン)だったが、新原発建設認可の利権が絡み事件は闇に葬られようとするのだ・・

社会派とパニック映画が合体したようなドキドキする映画だ。なんと言ってもこの映画で予見された事故がその後実際に現実となり起こってることでより真剣に映画を見れる。

大爆発で大勢が吹き飛ぶような事故ならわかりやすいが、原発事故は目に見えない放射能
意図的に敵を殲滅するための原爆ではなく あくまで原因の発端は「事故」であり現場サイドの
罪の意識は低い。 

記憶に新しい史上最悪の原子力事故「チェルノブイリ原子力発電所事故」でも‘隠ぺい’体質が
被害を拡大しています。まさにこの映画が単なる空想でないことがわかります。


パニック娯楽映画として見るのは不謹慎かもしれませんが、ハラハラドキドキさせる仕組みに
なっていて社会派としてもパニック映画としても楽しめる傑作であります。



//上に戻るボタン